里芋(さといも)の保存方法と種芋の選別

収穫しきれなかった里芋を種芋にする

昨年栽培して収穫し切れなかった里芋を5月になってようやく収穫しました。

厳しい冬を土の中で乗り越えた寒さに強い里芋です。「さつまいも」の場合は霜が降りると腐ってしまうほど寒さに弱いのですが、「里芋」はこのようにほったらかしにしておいても土の中なら十分越冬できます。

沢山作り過ぎたとしても長期間土中で保存できるので、畑を貯蔵庫の様に利用する事ができ、長期間に渡って少しずつ食べる事ができるので本当に重宝する野菜です。

そんな沢山作り過ぎて食べ切れなかった里芋を選別して、「種芋」として今年の作付けに利用する事にしました。

未収穫の里芋を種芋にする(5月上旬)
未収穫の里芋を種芋にする(5月上旬)

種芋の保存方法

里芋は昨年収穫して保存しておけば、翌年に種芋として植えつける事ができます。

ズボラな「ふじやま」さんの様にほったらかしでも保存する事ができるのですが、種芋の保存方法としては本来は好ましくありません。

「ふじやま」さんが在住する冨士山麓なら越冬できるのかもしれませんが、他地方又は寒い地域では芋が腐ってしまう事もあります。

実際、「ふじやま」さんの畑でも一部は腐っていました。ですから、里芋を越冬させて種芋として保存する場合には適切な方法で行う事が必要です。

収穫した芋を種芋として保存する場合には、まず傷んでないものを選びます。

見た目や手で触ってみてしっかりとしているものを選びます。

少しでも傷があったり傷んでいると、そこから腐ってしまい全体がダメになる事もあります。

更には、親芋、子芋と一つずつバラして保存するのではなく、株全体を丸ごと保存する事が重要です。

バラしてしまうと切り口から変色して、腐ったり病気になったりします。株全体を掘り起こしたら、洗わずに土をつけたまま保存します。

畑の土中で保存する場合はなるべく水はけの良い場所を選んで、収穫した時よりも深く穴を掘って埋めます。

埋める場合は株を逆さまにして埋めます。後は土を十分に被せて埋め戻しておけば越冬できるはずです。

更に、できれば保存場所を2箇所位に分けておけば安心です。

一箇所だけだとその場所が悪くて腐ってしまえば全滅ですが、2箇所に分けておけばさすがにどちらもダメという事はないと思います。

保存場所を離して分散させておけばリスク軽減につながるはずです。

「じゃがいも」の種芋の場合

一方、じゃがいもの場合は同じ様に種芋として使う事はできるのですが、品種性質の低下や病害の危険性があるので良くないといわれています。

たくさん何でも植えつけようと昨年のじゃがいもを種芋として植え付け、更に新しい種芋を植えるなどすると、ウィルス・病害検査等のされていない昨年の種芋から病害が広まってしまう事もあるので注意が必要です。

じゃがいもの種芋は園芸店等で安価で販売されているので、毎回新しいものを購入した方が良いと思います。

種芋の選別方法

里芋の種芋の選別(5月上旬)
里芋の種芋の選別(5月上旬)

選別の方法は至って簡単です。店で販売している里芋の種芋と同じ様なものを選ぶ事です。

どんな芋が種芋になるのかわからなければ、まずは近所のホームセンターや園芸店に足を運んでみましょう。

店で売られている様な種芋は商品として売られており、種芋としての基準を満たしています。

販売している種芋の外見や特徴を良く見れば、自ずと選別基準が身についてきます。

種芋は親芋ではなく子芋、大きさはゴルフボール位、傷がなく、もちろん押しても潰れない。

収穫して選別するときは必ず一つ一つの芋を手で押して感触を確かめる事が重要です。

里芋がいくら寒さに強いといっても土の中にそれほど深く埋まってなければ傷んでしまうこともあります。

種芋にするといっても最初から傷んでいるととても成長はまず無理です。

選別するときには外見に傷がなく、押してみてもしっかりしているものを選びましょう。

コメント

  1. 来年の種里芋を里芋の株を分けずに逆さまに地中に埋めることは理解できましたありがとうございます。
    ひとつわからないことがあります教えてください。ちょうど今里芋を掘っていますが一株で15から20個くらいの
    子芋、孫芋ができました。この時の真ん中にある親芋は食べてもあまり美味しくありません。
    そこでこの親芋をまた来年使うことができないでしょうか。

    • fujiyamasan fujiyamasan より:

      コメントありがとうございます。親芋は一般的にはあまり種芋として使う事はないですが、「ふじやま」さんも実際種芋として使った事はありません。今まで考えた事もなかったのですが、調べてみると種芋としても十分使えるようです。子芋より大きいので種として使うには株間も広めにとったりする必要もあり、芽も幾つも出てくるようです。実際に試した事がないので詳しい事はわかりませんが、「ふじやま」さんも試しに来年親芋を植えてみようかなと考えています。

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